高校の文理選択「得意」は罠?

「得意な道」より「なりたい道」を選ぶべき理由


あの時、私は「得意」の誘惑を断った

高校の文理選択――
「得意な教科で勝負するか」「本当にやりたい道を選ぶか」。

これは誰もが一度はぶつかる、人生の分かれ道です。

私自身、高校時代は国語と英語が圧倒的に得意で、
数学はそこそこ、物理は全くだめ。

当時の成績だけを見れば、
「文系に進めば難関大(旧帝大など)も狙える」と、
担任から文系を強くすすめられました。

でも私は、難易度を下げてでも国立大学の薬学部を選びました。

それは、大学受験をゴールにせず、
「その先の人生」を見据えた決断でした。


「得意」の皮肉 ― 合格しやすい方への甘い誘惑

当時の私の成績はこんな感じでした。

分野得意度レベル
国語・英語◎ 圧倒的に得意難関大レベル
数学・理科△ 苦手あり中堅国立レベル

先生方の論理はシンプルです。

「受験で成功しやすい方を選ぼう」
「得意な文系で偏差値の高い大学を目指そう」

一見、親切なアドバイスに聞こえます。

でもそれは、大学受験の“合格率”だけで判断した選択
その後の人生を完全に無視しています。


難関大を捨ててでも薬学部を選んだ理由

私には、将来なりたい薬剤師という明確な職業がありました。

薬学・医学・獣医学などは、理系でなければ進めない道です。
文系を選んでしまうと、将来の選択肢そのものが閉ざされてしまいます。

私は「大学名」や「偏差値」ではなく、
将来の安定と専門性を優先しました。

多少受験で苦労しても、
「好きな分野を学ぶ」モチベーションは何より強い武器です。

高校で少し苦手でも、興味があるなら大学で伸びます。
“得意”よりも“興味”のほうが、長い目で見ればずっと力になります。


専門性こそが武器!

難関大卒との再就職の差を見て実感

「行きたい道を選んでよかった」と心から思えたのは、
子育てを経て再就職を経験したときでした。

ここで、**「学歴(ネームバリュー)」と「専門性(国家資格)」**の価値が
逆転する現実を目の当たりにしました。


🔹文系難関大卒の友人たちの現実

旧帝大クラスの文系を卒業した知人がいます。
しかし、子育てで一度キャリアを離れると、
正社員での再就職はとても難しいのが現実でした。

新卒時には強かった“学歴”も、
ブランクの前ではあまり力を持たなかったのです。


🔹薬剤師という“再選択できる”道

一方、私は**薬剤師(国家資格)**という専門性を持っています。

仕事を辞めても、全国どこでも再就職がしやすく、
高待遇の求人も多いです。

実際、私はあえてパートを選んでいますが、
**「正社員になりませんか」**という打診を何度も受けています。

資格という“専門性”が、
私の人生に**「再選択の自由」と「安定」**を与えてくれました。

結果として、
大学のネームバリューよりも、薬学部で得た専門性の方が、
ずっと大きな価値を持っていました。


高校生へ伝えたいこと

「今の得意」より「将来の安定」を

高校生にとって、「得意」「偏差値」は魅力的に見えます。
でも、文理選択では**「卒業後の人生」**を第一に考えてください。


ある日、ママ友の子どもが
「獣医を目指していたけど、数学が苦手で悩んでいる」と相談してくれました。

私は「数学のために夢を諦めるのはもったいない」と伝えました。
その子は理系に進み、無事に獣医学科へ合格。

後日、「あの時の言葉が支えになった」と感謝してくれました。


もしあなたの“なりたい職業”が理系にあるなら、
たとえ今は文系が得意でも、迷わず理系を選んでほしい

理系での苦労は、「なりたい自分」に近づくための前向きな苦労です。
そして、専門性はあなたの人生の“保険”になります。


🌱まとめ

  • 文理選択は「今の得意」より「将来なりたい姿」で考える。
  • 苦手でも、好きな分野なら必ず伸びる。
  • 「専門性」は一生の武器になる。

高校生のみなさんへ。
どうか偏差値や周囲の声だけで進路を決めないでください。

後悔のない選択をして、
あなた自身の人生のハンドルを握ってください。

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